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『52ヘルツのクジラたち』のオーディオブック|本屋大賞受賞作を安田愛実の朗読で

52ヘルツのクジラたち オーディオブック(Audible)書影

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52ヘルツのクジラ――他のクジラには聞き取れない高さで鳴くため、仲間に声が届かない、世界で一番孤独だと言われるクジラ。誰にも届かない声で鳴き続けるその姿は、この物語の登場人物たちそのものです。

町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』は2021年本屋大賞受賞作。家族に人生を搾取されてきた女性・貴瑚(きこ)と、声を発することができない少年の出会いを描き、映画化もされました。待望のオーディオブック化から日が浅いにもかかわらず、Audibleではすでに2,200件超・平均4.7という高評価。この記事では朗読版の魅力を紹介します。

52ヘルツのクジラたち オーディオブック(Audible)書影
『52ヘルツのクジラたち』オーディオブック版書影(画像出典: Audible公式サイトより引用)

📖 この記事でわかること

  • 『52ヘルツのクジラたち』のあらすじ(ネタバレなし)
  • オーディオブック版の基本情報(ナレーター・再生時間・評価)
  • 「声」の物語を朗読で聴く意味
  • 聴く前に知っておきたい注意点
目次

『52ヘルツのクジラたち』はどんな小説?

都会での生活を捨て、大分の海辺の町に越してきた三島貴瑚。家族に縛られ、自分の人生を生きられなかった彼女は、傷を抱えたまま静かに暮らし始めます。そんな彼女がある日出会ったのは、母親から「ムシ」と呼ばれ、言葉を発しない少年でした。

かつて、誰にも届かなかった自分の「魂の声」を聞いてくれた人がいた。だから今度は、自分がこの子の声を聞く番だ――。物語は貴瑚の現在と過去を交互に描きながら、虐待、ヤングケアラー、性のあり方といった重いテーマを、逃げずに、しかし優しく掬い上げていきます。

読みどころは、絶望の物語ではなく再生の物語だということ。誰かの声を聞くこと、自分の声を聞いてもらうこと。その尊さが、最後には確かな光として差し込んできます。

オーディオブック版の基本情報

著者町田そのこ
ナレーター安田愛実
再生時間9時間48分
配信日2025年12月12日
評価★4.7/5.0(2,200件超)(記事執筆時点のAudibleカスタマーレビュー)
配信Audible聴き放題(プレミアムプラン)対象 ※記事執筆時点

2025年12月配信開始と比較的新しいタイトルで、「オーディオブック化を待っていた」というファンのレビューが目立ちます。約9時間48分は、週の通勤でちょうど聴き切れるボリュームです。

聴きどころ

1. 「届かない声」の物語を、声で聴く

本作は「届かない声」と「聞いてもらえた声」の物語です。だからこそ、人の声で聴くオーディオブック版には特別な意味があります。安田愛実さんの朗読で貴瑚の独白を追ううちに、「誰かの声に耳を澄ませる」という作品のテーマそのものを、文字通り体験している自分に気づくはずです。

2. 過去パートと現在パートの往復

物語は大分での現在と、東京での過去を行き来します。朗読では空気の重さの違いが声のトーンで伝わるため、時間軸の切り替わりが自然に頭に入ります。過去が明かされるほど現在の描写が沁みてくる構成を、耳が素直に受け取ってくれます。

3. 方言のあたたかさ

大分の人々の方言まじりの会話は、この物語の数少ない「ぬくもり」の源です。声で聴く方言は活字よりずっと柔らかく、傷ついた貴瑚を包む町の空気を、そのまま耳に届けてくれます。

再生時間の目安|倍速でどれくらい?

再生速度所要時間1日1時間聴く場合
1.0倍速約9時間48分約10日
1.5倍速約6時間32分約7日
2.0倍速約4時間54分約5日

心情描写が中心の静かな作品なので、等倍〜1.2倍速でじっくりがおすすめ。終盤は涙腺に来るので、聴く場所は選んでください。

こんな人におすすめ

  • 本屋大賞受賞作をオーディオブックで押さえたい人
  • 映画を観て、原作の内面描写も味わいたくなった人
  • しんどい日々の中で、最後に救いのある物語を求めている人
  • 町田そのこ作品をこれから読み始めたい人
  • 「誰かに気づいてほしい」と思ったことが、一度でもある人

どのサービスで聴ける?

記事執筆時点では、Audibleで配信されており、聴き放題(プレミアムプラン)の対象です。配信状況は変わることがあるため、アプリ内で「52ヘルツ」と検索して確認してください。

よくある質問

Q. つらい描写はありますか?
A. 虐待などの描写があり、人によっては苦しく感じる場面があります。ただし物語は一貫して再生へ向かう構成で、読後感は温かいものです。

Q. 映画を観ていても楽しめますか?
A. 楽しめます。小説版は貴瑚の内面の語りが濃く、映画では描き切れなかった襞まで味わえます。

Q. 泣きますか?
A. 終盤は涙腺注意です。電車で聴く場合は覚悟してください。自宅で、夜、ひとりで聴くのが正解かもしれません。

Q. 町田そのこ作品は初めてですが大丈夫?
A. 大丈夫です。代表作にして入門にも最適な1冊。気に入ったら『コンビニ兄弟』(こちらもAudibleで配信中)など、他作品へ進むのがおすすめです。

まとめ

あなたの周りにも、52ヘルツの声で鳴いている人がいるかもしれません。あるいは、あなた自身がそうだったかもしれません。

その声に気づくための9時間48分。静かな夜に、ぜひイヤホンで。

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