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『屍人荘の殺人』のオーディオブック|クローズドサークルの傑作を浅井晴美の朗読で

『屍人荘の殺人』のオーディオブック|クローズドサークルの傑作を浅井晴美の朗読で

紙の本で読んでいたら、たぶん途中で「そんなまさか」と声が出ていたはずです。今村昌弘さんのデビュー作『屍人荘の殺人』は、鮎川哲也賞・本格ミステリ大賞をとり、「このミステリーがすごい!」など主要ランキングを総なめにした、2010年代を代表する本格ミステリーです。

オーディオブック版は浅井晴美さんの朗読で10時間21分。クローズドサークルものの緊張感が、耳から途切れなく流れ込んでくる体験は格別です。この記事では、その聴きどころを紹介します。

  • 『屍人荘の殺人』のあらすじと魅力(ネタバレなし)
  • オーディオブック版の基本情報(ナレーター・再生時間)
  • 倍速再生での所要時間の目安
目次

『屍人荘の殺人』はどんな本?

神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は、探偵少女・剣崎比留子とともに、映画研究部の夏合宿に参加します。舞台はペンション「紫湛荘」。ところが合宿初日の夜、想像もしない事態によって一行は建物に立てこもりを余儀なくされ、外部との連絡を断たれた「密室」が完成してしまいます。

そして翌朝、部員のひとりが変わり果てた姿で発見される——。この作品の最大の発明は、クローズドサークルを成立させる「理由」そのものにあります。詳細は伏せますが、荒唐無稽に見える設定が、実は緻密なロジックの土台として機能する構成は見事というほかありません。

「奇抜な設定」と「端正な本格推理」は両立する。それを証明してみせたのがこの作品です。映画化・コミカライズもされ、続編『魔眼の匣の殺人』『兇人邸の殺人』とシリーズ化されています。

オーディオブック版の基本情報

著者今村昌弘
ナレーター浅井晴美
再生時間10時間21分
配信Audible(オーディブル)

朗読は浅井晴美さん。シリーズ3作すべてを同じ声で聴けるのは、シリーズ読者にとって嬉しいポイントです。

聴きどころ

1. 「あの設定」が音で迫ってくる

この作品のクローズドサークルは、静かな山荘ではありません。常に「外」から圧力がかかり続ける状況で推理が進みます。その切迫感は、文字で読むより音で聴くほうが数段生々しく感じられます。

2. 剣崎比留子のキャラクターが立つ

安楽椅子探偵ならぬ「災難体質」の探偵・比留子と、語り手・葉村の掛け合いは、朗読だとテンポの良さが際立ちます。重い状況の中で、ふっと息を抜かせてくれる貴重な清涼剤です。

3. 伏線回収を「聴き逃していた」快感

本格ミステリーの醍醐味は伏線回収ですが、オーディオブックでは「たしかにさっき言っていた…!」という悔しさと快感が独特です。解決編の直前で少し巻き戻して聴き直す、という楽しみ方もできます。

再生時間の目安|倍速でどれくらい?

標準再生で10時間21分。1.5倍速なら約6時間54分、2倍速なら約5時間11分です。通勤が往復1時間なら、1.5倍速で1週間強。ただし解決編だけは、等倍に戻してじっくり聴くことをおすすめします。

こんな人におすすめ

  • どんでん返しのあるミステリーを耳で体験したい人
  • 『変な家』『方舟』などの考察系ミステリーが好きだった人
  • シリーズものを続けて聴きたい人(3作すべて配信中)
  • 映画版を観て原作が気になっていた人

どのサービスで聴ける?

記事執筆時点では、Audibleで配信されています。聴き放題対象かどうかを含む最新の配信状況は、アプリ内で「屍人荘の殺人」と検索して確認してください。

よくある質問

Q. ネタバレなしで楽しめる構成ですか?
A. 本記事はネタバレなしです。この作品は「何も知らずに聴く」価値が特に大きいので、あらすじ検索は控えめにどうぞ。

Q. ホラーが苦手でも大丈夫?
A. ホラー要素はありますが、軸はあくまで論理的な本格ミステリーです。怖さより「うまさ」が勝ちます。

Q. 続編から聴いても平気?
A. シリーズは『屍人荘』→『魔眼の匣』→『兇人邸』の順を強くおすすめします。設定の前提が積み上がっていくためです。

Q. 次に聴くなら?
A. 続編『魔眼の匣の殺人』へ。当サイトにレビューがあります。

まとめ

『屍人荘の殺人』は、本格ミステリーの「型」を知り尽くした作者が、型を大胆に裏切ってみせた快作です。10時間21分、最後の1時間のために聴く価値があります。まずは冒頭30分、合宿が始まるところまで聴いてみてください。そこから先は、止められなくなります。

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