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『成瀬は天下を取りにいく』のオーディオブック|本屋大賞受賞作を耳で楽しむ

成瀬は天下を取りにいく オーディオブック(Audible)書影

「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」。中学2年生・成瀬あかりの宣言から、この物語は始まります。閉店が決まった百貨店に毎日通ってローカルテレビの中継に映り込む。お笑いの大会に幼なじみを巻き込んで出場する。髪を丸刈りにして、伸びる速さをただ観察する――。理由を聞けば、成瀬はいつも大真面目です。

宮島未奈のデビュー作『成瀬は天下を取りにいく』は、2024年の本屋大賞を受賞し、続編『成瀬は信じた道をいく』とあわせて社会現象級のヒットとなった青春小説。Audibleではフルの朗読版が配信されており、レビュー数4,500件超・平均4.6という圧倒的な支持を集めています。この記事では、朗読で聴く『成瀬』の魅力を、基本情報から聴き方のコツまで掘り下げて紹介します。

成瀬は天下を取りにいく オーディオブック(Audible)書影
『成瀬は天下を取りにいく』オーディオブック版書影(画像出典: Audible公式サイトより引用)

📖 この記事でわかること

  • 『成瀬は天下を取りにいく』のあらすじと魅力(ネタバレなし)
  • オーディオブック版の基本情報(ナレーター・再生時間・評価)
  • 朗読版ならではの聴きどころ3つ
  • 倍速別の所要時間と、続編シリーズの配信状況
目次

『成瀬は天下を取りにいく』はどんな小説?

舞台は滋賀県大津市。物語は、成瀬あかり本人ではなく、彼女の周りにいる人々の視点で語られる連作短編の形式で進みます。幼なじみの島崎みゆき、閉店する西武大津店を見つめる大人たち、成瀬に出会ってしまったクラスメイト――。語り手たちは皆、成瀬の「人にどう見られるかをまったく気にしない生き方」に振り回され、呆れ、そして少しずつ救われていきます。

本作の面白さは、突飛な行動そのものではなく、その裏にある一貫したまっすぐさにあります。成瀬は他人を見下さず、失敗を恐れず、「やりたいからやる」だけ。SNS時代の息苦しさの対極にあるこの生き方が、中高生から大人まで幅広い読者の心を掴みました。

滋賀県のご当地ネタがふんだんに盛り込まれているのも魅力のひとつ。西武大津店、琵琶湖、膳所(ぜぜ)駅など、実在の風景が物語に体温を与えています。読み終える(聴き終える)ころには、大津の街を歩いてみたくなるはずです。

オーディオブック版の基本情報

著者宮島未奈
ナレーター鳴瀬まみ
再生時間5時間4分
配信日2024年4月5日
評価★4.6/5.0(4,500件超)(記事執筆時点のAudibleカスタマーレビュー)
配信Audible聴き放題(プレミアムプラン)対象 ※記事執筆時点

約5時間という再生時間は、長編小説のオーディオブックとしてはかなり聴きやすい部類。オーディオブック入門の1冊としてもよく名前が挙がります。

聴きどころ

1. 関西のことばのリズムがそのまま耳に届く

成瀬の堂々とした宣言、島崎の冷静なツッコミ、大人たちの苦笑い。本作の会話は関西のことばの間合いで進みます。鳴瀬まみさんの朗読はこのテンポを崩さず、文字で読む以上に「漫才のような掛け合い」の面白さを引き出しています。声に出されて初めて気づく可笑しみが、この作品にはたくさんあります。

2. 語り手の交代が「声」でわかる

各編で語り手が替わる連作形式のため、活字では「今誰の話だっけ」となりがちですが、朗読版では語りのトーンが人物ごとに描き分けられており、切り替わりが自然に耳に入ってきます。成瀬という人物を、いろいろな人の目を通して立体的に眺める構造と、耳で聴く体験の相性は抜群です。

3. 「ありがとう西武大津店」の余韻

第1話のクライマックス、閉店の日の描写は、朗読で聴くと不思議と目頭が熱くなります。誰かの「好き」がまっすぐ貫かれる瞬間の清々しさは、音声だからこそ増幅されるもの。通勤電車で聴く場合は、少しだけ心の準備をしておいてください。

再生時間の目安|倍速でどれくらい?

再生速度所要時間1日1時間聴く場合
1.0倍速約5時間4分約6日
1.5倍速約3時間23分約4日
2.0倍速約2時間32分約3日

テンポの良い会話劇なので、1.5倍速でも十分聴き取れます。ただし初回は等倍〜1.2倍速で、成瀬の「間」を味わうのがおすすめです。

こんな人におすすめ

  • 話題の本屋大賞受賞作を、すきま時間で楽しみたい人
  • 重すぎない、後味のよい小説をオーディオブックで探している人
  • オーディオブック初心者で、まず聴きやすい長さの話題作から入りたい人
  • クスッと笑えて、最後に少し泣ける物語が好きな人
  • 滋賀県、琵琶湖、ご当地小説にピンとくる人

どのサービスで聴ける?

記事執筆時点では、Audibleで配信されており、聴き放題(プレミアムプラン)の対象です。Audible独占配信のタイトルとして扱われており、続編『成瀬は信じた道をいく』も「成瀬」シリーズとして配信されています。1作目で成瀬のファンになったら、そのまま続きへ進めます。

配信状況は変わることがあるため、聴く前にアプリ内で「成瀬は天下を取りにいく」と検索して最新の状況を確認してください。

よくある質問

Q. 活字で読むのとどちらがおすすめ?
A. 会話のテンポが良い作品なので朗読との相性は抜群です。約5時間と聴きやすい長さで、「オーディオブックを試してみたい」という人の最初の1冊にも向いています。

Q. 中高生でも楽しめますか?
A. 主人公が中学生〜高校生で、内容も健全。中高生から大人まで幅広く楽しめます。家族で同じ作品を聴いて感想を言い合うのにも向いた1冊です。

Q. 続編から聴いても大丈夫?
A. 1作目から聴くのがおすすめです。成瀬と島崎の関係性が積み上がっていく構成のため、順番に聴くほど味わいが深くなります。

Q. ながら聴きでも話についていけますか?
A. ついていけます。1話完結型の連作短編なので、家事や通勤の合間に区切りながら聴いても迷子になりにくい構成です。

まとめ

「人にどう見られるか」から自由になった人間は、こんなに眩しい――。成瀬あかりという人物に耳から出会う5時間は、日常を少しだけ軽くしてくれます。

まずは冒頭の「ありがとう西武大津店」だけでも聴いてみてください。気づけば最後まで聴き終えて、続編を探しているはずです。

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